ニューヨークで運転免許取得へ動き出した
6/13/2021, 3:49:20 PM
5時間講習を受けた
前回からの続き。ニューヨーク州で普通自動車の運転免許を取るためには、仮免の交付を受けた後でまずは安全運転のための講習を受けなくてはならない。これを通称5時間講習という。
仮免取ってからパンデミック中
今思えばパンデミックで何もできなくなる寸前の2019年末、重い腰を上げて普通自動車の仮免を取った。当時の思惑は第一に財布に入るIDが欲しいということで、それ以外にはまあ今後車で出かける熱が高まったときに免許を取ろうと思うかもなあ、程度だった。
そして2020年。3月からオフィスは閉鎖され、ひたすらWFHの日々である。週末に地下鉄に乗ってマンハッタンに行くことも憚られるニューヨーク市内の蔓延っぷり。元々引きこもり体質ではあるので、自分自身は土日どころか2週間以上アパートのドアから先に足を踏み出さない生活をしていても苦にはなっていなかった気がする(なおアパートはワンルーム)が、とはいえたまに外に出て散歩する程度でずいぶん気分が変わることも発見して、やはりこんな生活は長くは続けられないなあと思いつつ、だからって出かけられないので家にいた、2020年。
姉妹都市になって60周年を迎えた東京都とは大きく違い、ニューヨーク市の蔓延っぷりは酷かったこと、当時の大統領のホームタウンだったことや政治力のある街だったこと、などいろいろあって、2021年に入ってワクチンが承認されたとたん、すごい勢いで接種が行われた。結果、2021年の現大統領の宣言にあった7月4日を待たずにいろんなことが解除され、ほぼ普通の生活をしてよいことになったのが6月なかばのこと。
自家用車に乗れる便利さ
しかし実は会社の同僚など周囲を見渡すと、昨年中から結構みなさんお出かけをしていた。さすがこちらの人はメンタルが強いのか弱いのか、我慢できないだけなのか、みなさんリベラルだし科学的な判断を降せる人たちだけども、パンデミックな中でも、「週末は何してた?」「うん、アップステイトでAirBnBで友達とパーティした」みたいな会話が行われる。ドン引きしている自分の方が普通じゃない感じだった。
そこでしかし気づいたのは、車で同居家族と出かけてAirBnBして庭でBBQして帰ってくるみたいな行動は、普段から会っていない人と会うことがほとんどないので、感染リスクも低いよねってこと。これが公共交通機関に乗ってレストランで食事という行動とは全然違う。鍵は車で行くかどうか。
運転免許があったらなー気分が高まる。
めんどくさいこと
普通は仮免を取ったらすぐに本免へむけて動くんだろうけど、当時は必要性をあまり感じていなかくて、とにかくめんどくさいという気分が上回っていたので自分は何もしていなかった。
めんどくさいと感じていた理由は3点。
- 本免許を受けるための路上試験を受けるためには、まず座学の安全運転講習を受けなくてはならない。5時間。教室で。
- 路上試験の予約が取りづらい。ウンヶ月先まで予約でいっぱいとか。
- 路上試験を受ける車は自分で用意しなければならない。なおその車を運転して路上試験会場まで行くには運転免許証が必要。なので、自分以外の運転できる人と、運転していい車を用意しなくてはならない。
これだけめんどくさいことがあったらめんどくさいでしょう。ってことでめんどくさかった。
が、時は来た。
パンデミック中のどこかのタイミングで、5時間講習がZoomでオンラインでやってよいことになったのである。教室で拘束されるよりは100倍めんどくさくない。
その他2点は変わらないのだけど、最初にしなければならないことが少しだけめんどくさくなくなったせいで、がぜんやっちゃおうかな気分が出てきた。それと、おそらくWFHが1年をすぎて、自分のメンタルも相当やられているというか、旅行に行きたいんだ!いい加減にどっか行きたいんだ!しかしビザの関係で国外には出られないんだ!国内で出かけたかったら車があるのとないのとでは大違いなんだ!1年以上日本に行ってないから国際免許もないし*1!
*1 なお、ニューヨーク州では、州内に「居住している」人がいわゆる国際免許で車を運転するのは不法行為と認識される可能性がある。周囲の日本人のみなさんでこれを気にしている人に一人たりとも会ったことがないのでおそらく運用上問題になったことがないんだろうけども。これはもしかしたら日本人の特権で、見た目がラテン系だったりすると気をつけなければならないことなのかもしれない。
というわけで時が来たので、5時間講習の申し込みから始めることにした。
5時間講習をどこで受けるか
オンライン5時間講習はいろんな教習所で開催されていて、価格も中央値も平均値も$50くらい。調べていてわかったのは、5時間講習を受けた教習所で教師ありトレーニングを受けて、路上試験の予約をしてもらって、当日も車と教師に付き添ってもらうというパッケージを買うのが自然ということ。路上試験会場へ行く車と運転者を用意するというめんどくさい点を金で解決し、DMVのサイトで予約というダルい作業も丸投げできるというか、金で買うというか。
で、そういうパッケージには、試験に向けてのアドバイスと練習をしてくれるいわゆる教習所の機能ももちろんあって、全然運転していない自分としてはまあ練習しておきたい。そうなると今度は練習の日程を予約しなければならないわけで、これがダルいってことになる。少し安いところの練習日程表を見ても、結構予約でいっぱいで、これを探して取るのがダルい。
結果、ニューヨーク州で運転免許を取りたい日本人なら誰でも知ってるFuji Driving Schoolさんでやることにした。講習を日本語で受けたいと思っていたわけでもないんだけど、5時間講習から路上試験予約、で予約できた日時に合わせて(なるべく直前に)2回の練習をしたい、というこちらの要望を伝えるだけであとは全部やってくれて、一度書いた内容を何度も伝え直すこっちのサービスあるあるなダルさは一切なし。ちょっとお高めなんだろうけども、こっちは丸一年分のお出かけ予算がダブついてるんだから、と自分に言い聞かせ、ともすれば「めんどくさいからやっぱりやめた」となりがちな自分の心を自分のお金で殴って、5時間講習を予約した。
5時間講習の受験とその後の手続き
5時間講習は土曜日の朝10時から。途中5分休憩を2回とお昼休憩30分1回を挟みつつ、15時には終わった。途中でインターネット回線が切れて焦ったが数分で復旧してことなきを得る。
講習受講前に、すでにメールで講習受講後に返信する内容として、練習するか、路上試験の予約代行をするか、当日の付き添いは、などの内容のアンケートが来ていたので、家の近くの路上試験会場の希望と、日時はそこそこ融通がきくのでなるべく早めに、あと試験日の直近で2回練習したい、できれば試験日と同じ曜日に、という希望を伝えた。上に書いたあるあるで、こっちのサービスって何かとこういう「Aは1でBは1か2、Cは3、Bが1ならDも希望」みたいなのをまとめて伝えると、返信が来て「Aです。Bはどうしますか」という返信が来がちでダルいことが多いんだけど、簡潔に完璧にこちらの希望をこなしていただきました。感謝。これに少し高いかもという値段に見合う価値があると思うかどうかは人それぞれだけど、私はおすすめします。
路上試験は6週間ほど先に決まった。続く。