カリフォルニアで運転免許を取った
9/17/2022, 3:06:25 PM
他州の免許所持者の転入
カリフォルニア州では、運転するなら「州に住居を構えてから10日以内に」運転免許証を取得しなければならないと決められている。そういうわけで、DMVに出向いて運転免許を取得することになった。運転免許証を取得するのがいかに辛い経験だったかについては以前に書いたとおりで、カリフォルニアに来てまたあれを一からやり直すのは本当にごめん被りたい。しかしカリフォルニアのDMVのサイトを見ても、「住所登録だけ」で済むオプションなど見当たらない。他州からの転入の場合でも筆記試験を受けることが一番最初の手続きとなっている。ググってみると、筆記試験に合格したあとでLearners Permitが出るかTemporary Licenseが出るかの違いがあって、後者が出れば実技試験は免除ということになるらしい。実技試験が免除される条件はよくわからなかった。過去の事故や違反の履歴が問題になるのはそうだろうが、例えば免許を取得した州によって変わったりするのだろうか。わからないが、事故や違反の履歴はないし、ニューヨークは全米で一番免許を取るのが難しいと言われているということなので、それなら実技試験はいらないだろうと信じることにした。
日本だと運転免許証は住所変更をするのであって他県へ引っ越したら取り直すわけではないと思うが、アメリカ合衆国では道路交通法が各州ごとに異なるので、運転免許証も州ごとに発行していることになり、互換性はあっても同じものではない。州をまたがって運転したらいきなり無免許運転として扱われるわけではもちろんないが、住所変更、的なオプションはないということのようだった。
筆記試験の勉強
仕方がないので、免許を取るときと同じように筆記試験の勉強をしなければならない。ググってみると日本人の体験談や勉強法がそこそこ出てくるが、古い情報が多い。結局、筆記試験の勉強としてやったのは、王道のCaliforinia Drivers Handbookを英語で一通り読むことと、RISTAドライビングスクールさんの練習問題集をやること。RISTAドライビングスクールさんの練習問題集に出てくる全然わからない(こんなんニューヨークのときもあったっけ?)問題についてハンドブックを確認し、周辺に書いてあることを覚える。血中アルコール濃度とかAlleyの制限速度とかの数値系は練習問題集に大体網羅されているので、それとそれが書いてあるハンドブックの周辺に書いてある他の数値も一緒に覚える。まああとは常識的な話がほとんどなので、多分そんなにたくさん間違えないはず。
筆記試験当日
DMVのサイトで必要事項を入力して事前登録をすると番号が出てくるので、それを携帯のカメラで撮影するなりして控えておく。これはいわゆるアポではないので、行ける日時に最寄りのDMVへ行き、アポがない人の列に並んでそれを見せるという段取りになる。
車で15分程度のところにDMVがあるので、朝イチを目指して早起きして出発する。7時過ぎについたがすでにそこそこ人が並んでいた。中に入るとノリノリのおばちゃんが、流れているHotel Californiaを歌いながら「何しに来たの?」「引っ越して来たので免許を取りに」「事前登録した?」「これ」「OKじゃあこれ」といって番号札を渡され、壁沿いに並んでいる椅子に座って待つ。
今回もReal IDが欲しいということにしていて、そうするとグリーンカードとSSNと住所を証明する書類が2点必要になる。しかし、ニューヨークのときと違って今回は引っ越して来たばかりなので、まだ電気やインターネットのBillが来ていないし、銀行やカードの住所変更はしたもののまだステートメントが出ていない。そこでアパートの賃貸契約書とRenters Insuranceの証書を持っていった。Renters InsuranceはDMVのサイトの受け入れ可能な書類のリストには載っていないので、ニューヨークのDMVと同様に「これはだめ」と言われるかもなーと思っていた。なおSSNについては番号を聞くことはあってもSSNのカードを持ってくる必要はなくなったらしい。一応持っていったけども。
待ち時間中も筆記試験の勉強をし、1時間以上待ってようやく番号がよばれる。窓口にいって、愛想が悪いわけではないがボソボソ喋るので聞き取りづらい担当者とのやりとりをしばらくして、お支払いをして、筆記試験の列に並び直す。Renters Insuranceで何も問題なかった。ニューヨークのDMVの塩対応とはえらい違いである。あんなニューヨークで生きられたんだからここでも生きられるさきっと。
筆記試験の列で順番が来て、まずは写真を撮る。写真を撮っている人が1人で筆記試験のコンピューターのサポートも兼ねていて、おじいちゃんおばあちゃんがコンピューターと悪戦苦闘しているのを助けているので全然進まない。まあ仕方ない。それよりこのおじいちゃんおばあちゃんも運転免許を更新するのだなあ...とちょっとなんというか。
筆記試験のコンピューターを指定されて、試験開始。するとすぐ隣のブースに人がきて、なんか大声で喋り出す。どうも試験を受けているときにそのブースにパスポートを置いていて、そして試験後に忘れていったので見にきたらなくなっているということで大騒ぎしているらしい。そんな話を10分以上その場でしているので(なんか英語が辿々しくて要領を得ていなかった)うるさくて集中できない。
結局2問間違えたが合格したので列に並び直す。何が出てくるかドキドキだったが、無事Temporary Licenseが出てきて実技は免除。数日後には運転免許証も送られてきて、無事カリフォルニアのIDを手に入れることができた。
まとめと反省
確かに時間はかかったが、自分の番号が呼ばれた8時ごろから、筆記試験を受けて終わった9時ごろの間で、列の長さは短くなっていた。実は朝イチで来るのは間違いで、9時過ぎに来るのがよかったのかもしれない。もっとも自分はこの日は仕事をしなければならなかったので、9時に行って5時間かかったなんてことにするわけにはいかなかったから仕方ないのだが。
ニューヨークのDMVと違って雰囲気が殺伐としていない。実際にやりとりした担当者も、並んでいる間に他の担当者とのやりとりを聞いていたときも、なんというかそれなりに「なんとかしてやろう」という雰囲気を感じたように思う。ニューヨークでは「完璧に用意されていないなら来るな」って感じだったので、あとはこちらにどれだけ戦う覚悟があるかの問題だったように思うが、そういう雰囲気ではなかった。カリフォルニア最高。