ニューヨーク市内で引っ越し先へ入居
3/25/2018, 7:13:47 AM
ニューヨーク市内で引っ越し先へ入居
ニューヨーク市内で引っ越しの当日からの続き
今度の部屋は結構広いウォークインクローゼットがあって収納は問題ないなーと思っていた。持ってきた服をぶら下げ、とりあえず使わないものを棚の上に押しやり、お皿やなんかをキッチンにしまって…と荷ほどき作業をしていて気づいたのは、キッチン周りの収納スペースが狭いというか使いづらいこと。
前の部屋はキッチンカウンターとシンクが別々にあってシンク側にもカウンターがあって、さらにそれぞれのカウンターの上に収納スペースがあって引き出しもあったから、食器類を入れる場所には不自由していなくて、というかだいぶ余っていたんだが、今回の部屋のキッチンの収納は、お箸やスプーンをしまったり、オタマや包丁をしまったりする引き出し的な収納がない。キッチンカウンターはそれなりの広さがあるんだが、冷蔵庫の配置の関係で、デッドスペースも多い。
バスルームの手洗いの下の収納にものをしまおうとしたら、これもありがちな、水漏れ中。パイプから滴ってて、収納したら濡れてしまう。
鍵交換
結局部屋の鍵は見つからず、すこし落ち着いたので1階に戻ってフロントマンに聞いてみたところ、ちょうど鍵職人がくるところだった。ドアのシリンダーごと交換することになったらしい。
鍵交換職人が作業しているときに、ここの管理のheadだという若干殺し屋っぽい風情の人もきたので、ついでに水漏れの件も聞いてみた。そしたら鍵をつけた後にそのまま鍵職人が見てくれて、あーだこーだやって直してくれた。仕事はやい。このシンクは部屋の内覧をしたときはまだ設置されていなくて、殺し屋曰くなんだかあわてて外部の職人が付けたようなので、うまく締まってなかったんだな、とかなんとか。
鍵交換も終わり、改めて1階へ戻って新しい鍵のセットを受け取ってサインをして、ようやく部屋が自分のものになった感。自分のものじゃないけど。ただ、このときもまだドアは開放モードのままで鍵を使わなくても出入りできるようにしていた…
ベッド組み立て
我々は日本人なので、家では靴を脱ぐ。そこでお約束の、だいたい片付け終わった部屋のフロアを雑巾掛けして、裸足で歩けるようにする。
そして寝床を確保するべく、新しく買ったベッドフレームを組み立てる。ドライバー1本でできるので、これは簡単。ベッドの脚の底に、家具なんかがぶつかっても傷がつかないようにするためのフェルトみたいなやつ(日本で100円ショップで買ってきたあった)を切り貼りする。すべらせて移動してもまあ床にも傷がつかないし。
そしてベッドの上でこれも新しく買ったマットレスを開放する。ATPのディスカウントコードを入れて買ったCasperのマットレスは、真空パック状態で丸まってやってくるので、傷つけないように梱包を開いていくと、プシューっと空気が入ってマットレスが立ち上がる。枕もついでにCasperで買ったので、これも開放する。
Casperの枕は、なんだかかわいらしい円筒形の容器に1つずつ入ってくる。この容器をゴミ箱として利用することにした。まあまあいい感じ。
Casper vs Nectar
実はマットレスは、当初はCasperではない別のメーカーのものを購入していた。買わなきゃならないってことで探していたら、NectarというメーカーがCasperと似たような製品をCasperの2/3の値段で売っていたので、それを買ったのだ。Nectarはキャンペーン中で枕2つが無料で付いてくるってのもあって。Nectarは365 nights trialで1年寝てから返品もアリって言ってて。
だがしかし、Nectarは2週間経っても発送される気配がない。おまけにNectarは発送していないのにカードに課金をしていることに気づいて不信感も募る。とうとう引っ越し1週間前になったので、これは新居で寝る場所を確保できない懸念がピークに達して、結局Casperでオーダーした。Casperはすぐ出荷するって書いてあったし、評判は悪くないし。
NectarのサイトのLive Chatでオーダーをキャンセルした。
「もう予定の期日を過ぎたから、これ以上発送されなかったら当日に寝場所がなくなっちゃうから、もう他で買っちゃったんだよ」
「でも明日発送されるかもしれないよ」
「発送されても、他で買っちゃったし、おそらくNectarのほうを返品することになると思う。そしたらそのマットレスはゴミになってしまう。だったら最初から他の人に送ったほうがいいと思う」
とかいうやりとりを経てキャンセル。カードへの返金を確認した。もう少し余裕を見て注文しておけばよかったんだが、なんせ引っ越し自体のスケジュールに余裕がなかったから。
Casperの寝心地は今のところとてもよい。今からNectarを発注して、Casperは100日以内に返品するっていうのも仕組み上はアリだけど、今のところそうする予定はない。
鍵が開かない
引っ越し当日の最後のタスクは、Verizonの技術者が来てネットを開通すること。午後3時から5時っていう枠で頼んでいて、4時くらいに電話が来てあと30分くらいで行くっていうから待っていたんだが、案の定5時になってもこない。ありがち。5時半になってもこないので、Verizonに確認すべく共用フロアのネットを使うために部屋を出る。フロントでWifiのパスワードを聞いて、Verizonとチャットを始めて「技術者がこないんだけど」とか打っていたら、妻が走ってきて「なにやってんの!もう来たよ?そしたらなんだか出て行っちゃって、そいでもって部屋に入れなくなっちゃった!」
え?
急いでチャットをぶったぎってそのままに部屋に戻ると、ドアが閉まっていて開かない。ドアはオートロックというか、外からはドアノブを下げられなくて、開く方向に鍵を回すことでドアノブを下げるのと同じ動きをする仕組みなのだが、鍵を回しきってもドアの金具というか爪というかが完全には引っ込まず、引っかかったままなので開かないという状況だった。
これって…泥棒の道具でどうにかなるんだろうか…?ええーどうしようと思いながら全身全霊を注入してエイやって回したら開いた!
ホッとして、1階に電話をかけて、鍵が開かない状態ですと説明をして再度handymanを派遣してもらう。さっき鍵を付けたのとは違う人が来て、状態を確認して、「作業するにはウォデュコディが必要だからそう言ってくれ」と電話を渡される。え?え?なにそれ?と思いながら電話でいやだからその鍵が開かなくてえっと、といってまた代わってもらい「自分で言ってくれない?」と言ったら「いやそれはできない」とかえ?え?となってもう1回代わったら、電話の先でフロントマンが「Work Orderを出すんでしょ?」と言われてあーそういうことかーはいお願いします、と。要するに、今は確認しに来ただけで実際に手をつけるには手続きとしてWork Orderを発行してもらわないといけないということだった。
鍵の調整をしてもらっていたらやたら陽気なVerizonの技術者が戻ってきた。「Hey wazzaup」遅れてすみません的なことは特になく。ありがち。部屋にある機械は動いているが地下にある大元が切れているのであーだこーだみたいな説明をして、口笛を吹きながらなんだかごそごそやっている。その後も地下と部屋を何度か往復し、本部らしきところに電話をかけて状態を確認したりしていた。
トイレの水が止まらない
鍵の調整中にまた殺し屋風情のheadがやってきたので、彼にもう1つお願いした。実はトイレを何度か使ったら、それっきりトイレの水が流れるのが止まらなくなってしまっていた。前のアパートでも1回あって、タンクの中の栓の部分のゴムが弱っていたっぽいんだけど、今回はそんな感じではなく、お手上げだった。
鍵の設置をしたときもこのheadはその場にいたので、しきりにhandymanに「ほんとに開かなかったのか?全然問題ないじゃないか」「いや今俺が直したから問題がなくなったんだよ」「んーどうなってたんだ?」「いやだからこれがこの辺で止まっちゃってたんだよ」みたいなやりとりをしていた。
鍵の調整は完了したので、一応妻の力でも十分開けられるかどうかを外から確認して、OKとなった。殺し屋headは上がる時間だったみたいで、鍵の調整をしている人に引き続きトイレも作業するように支持して、Good nightといって去っていった。さっきから殺し屋などと書いているが、見た目がそうなだけで、普段から挨拶も交わすし、仕事きっちりな、いい人である。
トイレの調整もなんだかネジを閉めたりなんだりしたらしく、キュッと止まるようになった。
My voice is my password
Verizonの技術者が陽気に口笛を吹きながらごそごそやり続けて1時間。どうやら地下で切れているのはテレビのデータだったらしく、インターネットのほうは生きていたようで結局ネットはつながったらしい。最後まで電話でその点をしきりに「この契約はネットだけだから、ごにょごにょの電波がゼロでも問題ないだろ?な?」と確認していた。
配線盤はクローゼットにあるんだけど、Wifiルーターは室内におきたかったので、壁のアウトレット側の作業もしてもらい、ルーターの接続を確認した。そこでネット開通のためのユーザーアカウントの引き継ぎみたいな作業を行うらしく、なんか専用の端末にログインしたんだが、そのとき彼が口で電話に向かって、自分の技術者IDらしき番号に続けて「My voice is my Verizon password」と言ったので仰天した。
僕が大好きな映画Sneakersの中で、ビルの中のセキュリティレベルの高いエリアに入るために音声認証が必要というシーンがあって、そのときのフレーズが「My voice is my passport, verify me」なのだ。
作業が終わったところで技術者にSneakersを見たことがあるか聞いてみたら、あるようなないような返事だったのでいまいち盛り上がれなかったんだけど、この人とは代わりにゴジラの話題で盛り上がった。子供の頃にゴジラを映画館で見てそれ以来大好きだと。日本の輸出品で一番優れているものがゴジラなんだと力説されて、あー、おー、そうかそうか、最近のやつはみた?みたらいいよ?あーアメリカのじゃなくて日本のやつ、いやアニメもあるらしいけどrealのほうね、あれ、アメリカでは見られないのかなあ、みたいなやりとりをした。
Wifiルーターを一度外して、壁のアウトレットにパネルをはめ込んで、再度繋げて、技術者のおっちゃんは意気揚々と帰っていった。帰りしなに、この近辺のおすすめバーを3つ4つ教わった。
そして…ネットは繋がらない。は?と思ってルーターを再起動したりしたんだけど、ルーターには繋がるけど外にいけない。は?は?だってさっきはつながったじゃん、と思いながらふと、ルーターを壁のアウトレットから外して、クローゼット内にある機械のコネクタに直結したらつながった。ありがち。たぶんアウトレットのパネルをはめ込んでいるときに断線したかなにかだろう。
結局Wifiルーターは今もクローゼットの中にある。別に電波強度も問題ないので、まあかえってよかったかも。
Settled
この日の夕食は、さっそく繋がったばかりのネットを使って食事のデリバリーを頼んだ。前のアパートでは、デリバリーが到着するとフロントから電話がかかってきて、それに応答しないとデリバリーが中に入れないことがあったので、デリバリーを頼んだときは(前記のとおり)PCを開いてGoogle Voiceで電話を受けられるようにしておかないといけなかったのだが、このアパートにはフロントから一方通行の連絡が受けられるインターホンが付いている。わりとけたたましいピーピー音がなって向こうからの声が聞こえる仕組み。なので、やっぱり電話は不要になりそうだ。
初めての引っ越しは一応の落ち着きをみた。
続く。。。かも